数年前に書店でこの本を見た時に、買わずにいられなかった。
理由はというと、すぐに「みつえさん」を思い浮かべてしまったからだ。
この本に出てくる「妻」は、一切の妥協なく「死んだふり」をしているが、「みつえさん」は「倒れた」という空気が残っている。
もしかすると食べすぎて寝てしまったのか?というほど、素人っぽい。
玄関の所でうつ伏せに倒れていたり、リビングに足が2本見えていたり、時には倒れる音がして見に行くと本当に倒れたふりをしていたりする。
私はその時の気分で対応が変わってしまうが、ある時は「大丈夫ですか?大丈夫ですか?」と妻に近づき110番をかけるふりをする。
「あ、警察ですか?ひとが倒れています。原因はわかりません。年齢は40代から50代、男性です!」・・・みつえさんが吹き出す。
また、ある時は全く気付かないふりをして、「みつえさん、帰りましたよ〜?あれ、いないのかな?みつえさ〜ん!」と部屋中を探し回り、最後にはみつえさんに足をつまづかせ、「なんでここにイノシシがいるんやろか?」と。
またまた、ある時は「みつえさん!大丈夫???みつえさ〜ん!!」と肩を叩き叫ぶものの返事がなく、すぐに「あーあ、残念! ご飯食べよっ!」とアッサリ対応で切り抜ける。
まあ、嫌いではないけど、かなり面倒な対応が求められる。
そんな事も含めて「みつえさん」なのだけど。
そんな訳で「家に変えると 妻がなからず 死んだふりをしています。」というタイトルは我が家の関心のヒット作だった。
そんなコミック本が映画となり6月8日に劇場公開となったので、早速みつえさんと一緒に見に行ってきた。
あらためて、夫婦とはどういう関係なのかを問われた気がしたが、わたしとてみつえさんの事をほんの少ししか知らない。
何が好きで、どんな事を嬉しく思い、何を大事にしているのか?
答えられたのは、花はガーベラが好き、編み物も好き、牧のうどん(福岡のソールフード)の出汁が好き、白熊もしくはバニラアイスが風邪の回復期に必要、その他は出て来なかった。
まったく修行が足りない。
よく観察して、よく話し、みつえさんに関わる情報収集をしっかるする必要がある。
みつえさんの事は何でもわかる、そういう旦那になるのはいつのことか。
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